2011年10月19日水曜日

江戸べっ甲、その魅力

江戸べっ甲、鼈甲という字の通り、亀の甲羅を加工して作る伝統工芸品です。
平安の時代、正倉院などにも鼈甲製の装飾品が多数残っています。
タイマイという亀の甲羅が材料ですが、日本の本州近海にはタイマイはもともと生息していません。
ですので、当時の鼈甲製品というのは、琉球などの南の国から時折、輸入される、貴族のための高級品でした。
それが長崎で貿易が盛んになる江戸中期になると、庶民の憧れの高級品として、さまざまな鼈甲製品が作れるようになったのだそうです。


これは江戸べっ甲職人の山川さんの作品。斑(ふ)と呼ばれる模様の美しさが鼈甲の持ち味。
そのうっとりするような美しさ以外に、本物の鼈甲が持つ良さは、肌につけた時に冷たくないこと。
アクセサリーとして加工される素材である以上、これって大切なことだと思います。

そんな山川さんの作品は、こちらのサイトでたっぷりごらんいただけます。

葛飾区職人会公式サイト




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